それが復讐劇の合図となった。


龍騎は流石の身のこなしで香澄の胸ぐらを掴み、教室後方の壁に押し付ける。


あっという間の出来事で誰も何も言えなかった。


「瀬山く─」


「殺していいんだって?」


ゾッとするような低い声。


おそらくそんな人種になれてないであろう香澄は顔面蒼白、足が震えてる。


龍騎は容赦なく香澄を壁に押し付ける。


「いっ…」


苦痛に顔を歪めた香澄を、今度は床に叩きつける。


黒龍は悪名高い暴走族…。


それの幹部なんだから、相当な威圧感を持ってる。


「お前に選ばせてやるよ。顔か腹か足か。どこから痛め付けてやろうか」