それを指摘された渚は、それだけで人を殺めれるんじゃないかってほど鋭い視線で慧を睨んだ。


「………」


そして、異常なオーラを纏って部屋を出ていった。


怖いわー。


なんだあれ。


「凛花って誰?」


慧に聞いたら、慧は一瞬迷ってから答えてくれた。


「須藤凛花(すどうりんか)。渚の元カノ」


元カノか。


彼女いたんだ。


でもあんまり触れちゃいけない感じだったよね?


気を付けよー。


「渚いなくなっちゃったし、私帰るね」


あくまでも渚が目当てだからね。


慧はいてもいなくても関係ない。


「じゃあ送る。家どこ?」


「…一人で帰れるから大丈夫」


あなたに家を教えるわけないでしょ。


「俺脈ナシ?」


当たり前だバカ。


「どうだろね」


心とは裏腹の事を言って慧を惑わせる。


いつか役立ちますよーに。