「本当ですか……っ!私が妃になれば父も母も、そして兄たちも認めてくれるし、きっと喜んでくれる。そう思って、宮殿に入ったのです!」 そう笑うその顔は、何だか悲しく見えた。 深く聞きたいけど、あまり踏み込むのは止めておこう。 聞いていいことと、悪いことがあるってものだ。 後で聞いたが残りの2人の名は、『ダリア』と『アンナ』と言うらしい。 合わせてこの4人が、滞在中に私のお世話をしてくれる使用人だ。