アニがいない日常など全然楽しくなく灰色のよう。 女など全て同じに見えるだけだ。 「……触るでない。余はそなたなどに興味ないゆえ去るが良い」 絡まされた腕を振りほどく。 女は驚いた顔で見ていたが、余には何も関係のないこと。 「さっさと父と一緒に帰るが良い」 放心状態の女に背を向けそう言い放つと、マントを翻して廊下を歩く。 何歩か前に進んだとき、 「アニーナ!!??うそ!!!誰か!!!」 何やら女の騒ぐ声が聞こえた。