✽ 「陛下、お好きな物はなんですの?」 腕を絡ませ、甘ったるい声をかけてくるのは、派手なドレスに豪華な宝石を身につけた女で、 上目遣いで余を見ていた。 この女は先程会談した際会った男の娘らしく、会談が終わった途端なぜかこうして無駄に絡んでくるのだが、 正直鬱陶しい。 腕を絡ませるなど命知らずの奴め。 妃が居なくなった途端にこれだ。 媚を売る女が多くなった。