「佑は…?
私の事…お姉ちゃんだって思ってる?」
真っ直ぐこちらを見据える結衣に、俺の背中には冷や汗が伝う。
そんなの…思えるわけないだろ?
何年間片思いしてきたと思ってんだ…
伝えたい気持ちも触れたい衝動も、今まで何度も我慢してきた。
伝えたい。
抱き締めたい。
…キスしたい。
だけど……
俺の想いを知れば、お前は悲しむんだろ?
「もしかして、さっきの会話気にしてんの?
…あれはただの〝言葉のアヤ〟だから。」
できるだけ普段通りに。
俺の事となると無駄に鋭い結衣。
だけど、この嘘は絶対にバレてはいけない。
「…あれが本心なんじゃないの?」
そう尋ねる結衣の表情は、やっぱりまだ不安そうで…



