咲いた徒花

念には念を入れて入るけれど、もしもの事があるといけないから、身分の低い女としての記憶を植え付けておいたとか。

元は、女御様にも劣らぬ身分を持てるような家の姫様なのにね。

記憶が戻ったのは、死後。
つい、最近のことらしい。

『つまり、尚侍が貴女を恨むのは、貴女の母がアテクシだから。姉の、アテクシだから。』

そうなの………
どうやら、相手が落ちぶれていたから、其れだから、尚侍様は怒っていたみたい。

それに加え、相手がまさか自分の憎んだ姉だとは。