咲いた徒花

勘違いだったら、とんでもないことだが、あたくし、自信があった。

『そうよ。』

袖で顔の口元を覆って、くすくすと笑う姿は、何とも美しいものであった。

葵様。
貴女は、人ではなかったと言う。
でも、貴女の方が幸せだろうぞ。

貴女は、京でも評判の、美姫だ。
可愛らしさはあまりないけれど、鋭い美しさ、といえば良いのであろうか。

『あら?』

誰?
葵様の後ろに、紅梅の襲の細長を着た女が立っている。

『あらまあ、三瀬、知らないの、この人を。』