咲いた徒花

「嫌よ。それは。」

六条。
なんでよ。

昔なら、喜んで賛成してくれたのに、如何して?

「貴女はね、仮にも上流の姫君なの。せっかくそうなれたのに、らしくないわ。」

そう……
やはり、辛いの?

正直、六条は母君の身分がとても低いから、下女になっても、おかしくなかったの。

それなのに、こうしてお邸勤めの女房でいられるわけだから、出世したんだわ。