咲いた徒花

「何?青丹。頼みたいことって。」

「私ね、外の景色が見たいわ。だからね、少しでいいの。お邸の外に出たいわ。」

「その間、女房達をどうするつもり?姫がいなかったら、すぐにバレるわよ。」

うむ。
そう来るわよね、やはり。

「私の代わりになってよ、六条。ほら、貴女、よく昔から私の身代わりをやってくれたじゃない。」

私と六条は、顔や背格好がよく似ている。

だから、衣裳を取り替えて、右半分だけ顔を隠せれば、余程ではない限り、バレたりはしない。