咲いた徒花

実家から持ち寄ったな、お母様。

上流の姫君であったことを忘れないようにしているのかもしれない。

そんなの、今となっては、何ともないのに。

随分とまあ、お母様も成り下がったわけだ。

私だって、本来なら、こんなに身分の低い姫には、ならなかったろうに。

こんな身分になって、ひとつ、苦労していることがある。

それは、前よりも軽々しく何も出来ないことだ。

少し前の事だが、ふと、外の景色が見たくなった。