咲いた徒花

ヒュッと我らの間を風が吹いて、それにも甥御様は怯えた。

金持ちの方って、度胸やら、あまりないのかしら。

「ば!化け物!」

甥御様は駆けて行った。
化け物や幽霊を見る人の、青ざめた顔で。

その化け物は、あたくし。
罪の塊たる、あたくし。


「お父様、お母様、恨むわよ。」