絢爛豪華な調度品。
美しい、女房達。
華やかかつ、美麗なる衣裳。

どれをとっても、いいことづくしでしょうに。

あたくしが、化け物と、馬鹿にされることも減った。

お化粧をして、無理矢理、顔の半分を隠しているからである。

でも、いつも懐に潜めてある、短刀は、未だ手放せない。

「化け物が!!」

いつ、そう言われるのだろうか。
嫌だが、覚悟せねばなるまい。

毎日毎日、夢の中で、お父様が、女房が、違う声で繰り返している。