咲いた徒花

『もう、夜があけるわ。だから、貴女は、もう、戻りなさい。』

『叔母様?』

『いいこと?覚えていらっしゃい。私は、いつでも、貴女と桔梗を見守っております。』

なんと、心強いことか。
天女様に見ていてもらえるなんて。

『もし、どうしても辛いことがあるならば、私を呼ぶのも、覚えておきなさいね。きっと、助けてあげるわ。』

『待って、どうすれば、叔母様を呼べるのです?』

『そうね…………………心の中で、私の諱を呼びなさい。貴女にだけ、教えておくわ。』