【長完】Keeper.l

そんなことがあり、少しぐったりしていたら時は進んで昼食の時間になっていた。

勉強がてんでダメなようでさっきまで死んだように静かにしていたお姫様の目がパァァァァァっと輝く。

すごい。ほんとに、パァァァァァって感じだった。

私と永富の手をムンズと掴み、屋上行こ!行こ!と急かしてくるから、

『ちょっと、待って。』

慌ててカバンの中に入れてあり、さっき金髪にもらったお弁当をつかんだ。

永富を見れば、そいつもお姫様と同じように準備をしてあった。

……いつの間に?こいつらの食の執着が少し怖いぞ、私は。

私の準備が出来たと悟ったお姫様は、即座に手を掴んできて。私は引っ張られるようにして屋上へと向かった。

途中でバテて、私と形成が逆転するかな?って思ったけど毎日こんなことをしているのか彼女の体力は思った以上だった。

ギィーッ、

重い、錆び付いたような音をした屋上の扉を開く。

視界に映ったのは、大きな面積の青。陽の、光。

何となく、この感覚が懐かしい。前の学校でも、よく屋上に溜まっていたから。

中を見れば、もう2年生組来ていた。まぁ、2年生の方が教室から近いものね。

……真面目に授業を受けていればね。