「ホテルだぁ?んだよ、雪の女か?窃盗か痴情のもつれかどっちかにしろよ」
金髪がイライラしたように私と藍色……状況的にこいつがセツ?を見比べる。
「ホテル行っただけ!しかも何かした記憶無いし!なのに下ろしたばかりのお金ないの!」
「典型的なハニトラじゃねぇか、おい、なんも情報喋ってねぇよな。」
「話してないよ〜!」
「雪が女の子に手を出すの珍しいね」
金髪が睨みつけるように、メガネをかけた男が柔和そうな笑みでセツを見る。
「こんな美人に声かけられたらまぁ、興味本位で行くよね〜」
__「……何もしてない?」
ふと、メッシュを入れた男が会話に加わってきた。ここにいる男たちみんな端正な顔をしてはいるが、群を抜いているななんて思う。
「龍くん遅いね?」
唯一の女の子が突っ込む。
「何もしてないってなんだ?雪、お前は何かをするつもりだったのか?」
「ピュアなのか?」
呆れたような顔でため息をこぼされる。
めんどくさいことになった。それに周りの視線も気になるし。そうだ。5万円パクったことに変わりはない。警察に来られるのも面倒だ、このまま逃げてやろうかな、なんて思いながら逃走ルートに思いを馳せる。
「ねぇ、みんな、さっきから思ってたけど往来でする話?」
女の子の声に、メッシュ男がああ、と頷く。
「お前この後暇か?」
カチリと合う視線。逃げられないな、これはと悟り肩をすくめる。
『まぁ、暇ね。残念ながら。』
「ちょっと俺たちと一緒に来てくれるか?」
『いいわよ。どこに連れていかれるのかしら。』
「……安全は保証する。」


