「そうか。俺もだよ。兄貴とな。比べられてきた。」


静かに上を向いて彼は言葉を落とした。


「でも別にいいんだ。俺の事を見てくれる人がいるから。そいつらと関わっていけば。」


『そんな人生、つまらないよ。』

「知ってるよ。」



ジ、と地面に先を押し付けて消火する。


『まずは信じてみたら?』

「それで裏切られた時の大きさ、お前知ってるんじゃねぇの?」

『知ってるよ。』

「なのに信じるんだ。凄いねぇ…。」

皮肉めいた笑顔を向けられた。


『私とあんたのケースは少し違うからなんとも言えないんだけど。だから参考になればって言う程度で言うわ。

辛かったし、自暴自棄にもなったよ。だから、直接本人に言いに行ったの。私にあんたの隣に立てるような資格はないって。』

「それで?」


続きを促される。聞かれないかと思ったけれど、少し意外……いや、そんなことは無い。金髪は優しい。


優しい人が傷ついているのは見ていて辛い。

『辛いってだけの話だけど、相手はちゃんと私が言いたかったことまで汲み取ってくれた。

もしも信じた人が自分じゃなくてあんたを目的として近づいていたらどうしようってわかった上で言ってくれたの。』