一瞬、目を細めて過去を思い出したような金髪。


その過去がどんなものかは分からない。彼は語らなかった。ただ、察することはできる。


あの笑い方を知っている。それを見た周りの反応も。



想像出来る。手に取るようにわかる。


同じだから。


「比べた?」と聞かれた質問に答える。


『比べてないよ。』


「そうかよ。」


彼は直ぐに無表情へと戻った。信じてないんでしょ?


『努力とか、しなかったの?』

強くなろうと努力。しなかったはずがないだろう。


睨まれる。


「したさ。でも生まれながらに才能を持ったやつに敵うわけがないだろ?5年の経験の差は埋められねぇよ。」

どこからか取り出した煙草に火をつけて吸い始める。



『あのね』

「なんだよ」


こちらへと一瞥をくれる目は冷たい。

『私もね、あんたと同じなの。どうしようもなく強くて、存在感があって、優しくて、息をするように人を救う……。

そんな人が、隣にいたの。ずっとずっと、比べられてきたの。』


複雑そうな顔に表情が変化した。

【あの人】はそういう人だった。

圧倒的なカリスマ性があった。みんなを引きつける大事なものを持っていた。