それ以降はどうなったかは知らない。兄貴も俺もその話をしないし。


それからだ。兄貴のことを避けるようになったのは。新しく関わった人には極力兄貴のことは明かさないようにした。


例の一件で気がついたことは1つ。俺は彼女のことが好きではなかった。だからキスさえしなかった。

その事が理由だと、寂しかったと綴られていたメールには興味を示せなかったがあながち間違いでは無いかもしれない。


心が、空っぽのようだ。





だから俺は極力人と関わるのを辞めて、兄貴とも交流を絶った。


元々中学の頃から家に帰るのは少なかったし、変わらなかった。





ただ、龍には怒られた。殴られた時に意味がわからなかった。


「あんな笑い方をするな。」


そう言われて、胸がえぐられた。どうしようもなく目が熱くなった。

俺を俺として見てくれる、そう怒ってくれる親友が1人でもいるから俺は息を吸っていられる。

俺が俺でいいと思える。

そんな仲間が今では神龍に沢山いる。


だから。新しい出会いなんて、クソ喰らえだ。






Side.H終。