「私さ、龍くんと輝くんと幼なじみだって話、したよね?」

『自己紹介の時にしたよ。』

「そっか。私ね、小さい頃から今もなんだけどお母さんやお父さんあんまり家に帰ってこないんだ。」

返事は待っていないようだった。ポツリ、ポツリ、と呟くように言葉を落としていく。

その様子はまるで今日の昼に見た雨そのものだった。