【長完】Keeper.l

「ああ、喧嘩の途中で行きたくなるほど苦痛なことはないもんな。」

十勝が遠い目でどこかを見つめる。……どこ見てんの?

てかそれ体験談?だったら笑いを通りこして呆れしかないんだけど、ねぇ。

『行こう、千歩』

お姫様に一声かければ十勝の事など視界に映してなどいないような表情でこちらを見る。

スルースキル。さすがに幼なじみだし慣れたのだろうか。

「ごめんね。」

『いや、生理現象なら仕方がないでしょ?』

「…!ありがとう!」

たかがトイレ。されどトイレ。いやぁ、大事だよね。

「あっ、俺も行く。」

『あ…、はい。』

トイレに総長と姫を引き連れていくことになりました。なんてカオスや。