【長完】Keeper.l

SHRの時にもう1回そんなことを考えていた。……シュミレーション？ってやつだろう。

Kの時は仲間が勿論当たり前だが強かったため、あまり人を守るということしてないため初めてと同じだ。少し、緊張する。

今度は、守れるだろうか。誰一人傷つけることなく、なんて言うのは夢物語だ。少しの怪我は承知している。

大きな怪我の話だ。私達は大きな怪我……、例えば植物状態になるとか、下手すれば死ぬ…とか。

そんなことにならないように。なる前に今度こそ、守れるだろうか。

「きりーつ」

緩い日直の言葉で周りが立ち上がる。

もう、放課後だ。

ド、ド、ド、ド、ド、と心臓が音を立てる。苦しくて、苦しくて、思わず心臓のあたりを握る。クシャッとブラウスよって皺になる。

「さよーならー」

「さようならー」

各々が挨拶をして解散した中、

「里香ちゃん？」

お姫様がそっと私に声をかけた。

『ん？』

「大丈夫？」

首をかしげたことからペンダントが傾きブラウスを握った手に当たる。

『大丈夫だよ。』

Kの皆に貰ったペンダントがあれば大丈夫な気がした。