神と闇王の激戦が繰り広げられている神域のそば。



神は未だタイミングを掴めず、防御をしているだけだった。


それ故に戦いは長引く。




一向に終わらないそれに最初に痺れを切らしたのは、闇王であるダーチェスの方だった。




「…あぁっ、もう!防御ばかり何のつもりよ!鬱陶しいのよあんた!!」




そう叫んでみせると一際強力な黒魔法をぶちこみ、一旦そこで攻撃をやめる。


ファンリュジョンは難なくその攻撃を防ぐと、ダーチェスを見つめ首を傾げた。



「短気になったのね。わかってるでしょう?私達の力は互角なんだから、いくら攻撃しても無駄だって」


「あんたは10000年もの間ずっと椅子に座ってるだけだったんでしょう。私は違うわ。だから少しは差が現れるはずよ!」



興奮しているのか早口にまくし立てたダーチェス。

彼女は今度は虹の精霊と言い合いしていた闇の精霊を呼び戻した。