あれこれ考えながら部屋に入ると瑠璃垣がオレのベッドの上で漫画を読んでいた。

『おい』
『あ、ゆうちゃんおかえり~』
『人の部屋でなにくつろいでんだよ』
『えー、ゆうちゃん遅いからぁ、ヒマだったんだよぉ』
『で、なんかわかったのかよ』
『ん~、それがねぇ、堀越ちゃんの周囲にはやっぱりかーくん以外の男の影がまるでないんだよぉ。もうねお手上げって感じ』
『収穫ゼロで寛いでやがったのかコノヤロウ』
『いやん、ゆうちゃんこわーい』

瑠璃垣をゲシゲシ蹴りながら日頃の鬱憤を晴らす。

『オレが思うに蛇沢さんっていうカフェの店員さんが怪しいと思う』
『むむ!かーくんの同僚の子かい?』
『そう』
『それは…ノーマークだったよ!確かにボク調べでも仲が良さそうだった!ゆうちゃんは名探偵だねぇ』
『なんだよ、調べてんじゃん。でもなぁ』
『なんだい?』
『蛇沢さんの好きな人は麻実ちゃんじゃないんだよ』
『なんだって!?』

瑠璃垣にカフェでの出来事を全て伝えた。
うんうん聞きながら瑠璃垣はなにかを思案する。

『とにかく全員集めてみちゃおう!』
『は…?』
『まとめて解決しちゃおうよぉ』

コイツめんどくさくなったのか…?