最初はどうなることかと思ったが瑠璃垣が場を盛り上げてくれたおかげですっかり打ち解けていた。
男だからよくわからないが、きっとこれが女子会というものなんだろうな。
伊藤さんと大輔のノロケ話で恋バナの空気だし、そろそろ切り出しても大丈夫そうに思う。

チラリと瑠璃垣を見るとニッコリ微笑まれた。
基本的に顔のパーツが整っており綺麗な顔をしているので女装がとても似合っていて微笑まれると変な気持ちになる。
って、なんでだよ!!

『あ、あのさ、麻実ちゃんは彼氏とかいるの?西野と…西野くんと仲良さそうだよね?』
『私は彼氏はいないよ~、かずくんはただのお友達だし~』
『西野くんのこと好きじゃないの?』
『う~ん、そんなことないけど~、かずくんはそういうんじゃないっていうか~』
『あ、じゃあ、なんで西野くんとは喋れるの?』
『あ~それはね~男の人が苦手になる前から家族ぐるみで付き合いがあったのと熱心にリハビリに付き合ってもらったからかな~』
『リハビリ…?』
『う~ん、ちょっと楽しくない話になっても大丈夫かな~?』
『うん、全然!大丈夫!』
『私ね~、中学生の時に変質者に襲われたことがあって…それ以来男の人が苦手になっちゃったんだよね~』
『……!』
『それで最初は誰とも喋れなかったんだけど~、かずくんが毎日お家に来てくれて話しかけてくれたの』
『……』
『そしたら少しずつ喋れるようになって人と話すリハビリしてもらったんだ~』
『そうなんだ…』
『そんな顔しないで~』
『あ、ご、ごめん』
『私ね~、かずくん以外にもお喋りできる男の人が増えてとっても嬉しいんだ~』
『へ?』
『ゆう子ちゃんと瑠璃ちゃんとお喋り出来て嬉し~』

男って全然バレとるやん!