『かーくんの言ってた生涯の伴侶はボク調べでもふわふわの堀越ちゃんで間違いなさそうだねぇ』
『うわ!』

もう瑠璃垣は完全に人ならざるもの確定のようだ。
というのもここはオレの部屋。
ベッドで壁を背にして横になってるオレの背後に突然現れ、しれっと添い寝してきている。
侵入経路も見当たらなければ、あらかじめ潜める場所もない。
いい加減認めるしかないようだ。

『瑠璃垣調べで何が分かったんだよ?』
『えへへ、かーくんの身辺を調査した結果、かーくんが親しくしている女の子は堀越ちゃん以外はだーれもいないんだよ~』

瑠璃垣は名前を呼ばれると嬉しそうでヘラヘラと答えた。

『なるほどな。でもなんで急に西野は変わったんだろ?』
『あー、橋本ちゃんと離ればなれになってからね~』
『そうそう。なんとなくだけど両思いっぽい感じだっただろ』
『そこまではボクも分からないなぁ。堀越ちゃんとかーくんが仲良くなった理由を調べてみたら自ずと分かるかもよ~』
『でもどうやって?西野はもう近づかない約束しちゃったし、堀越さんなんて男性恐怖症で端から近づけないんだぞ』
『そういうことなら!ボクの出番だね!』
『どうすんの…?』
『ふっふっふ、まっかせなさい!』


嫌な予感しかしないが特に良策も思い付かないので、瑠璃垣を信じてみるしか選択肢はなかった。