昭彦の叫び声に重なるように、聞こえた。


何処か近くで、何処か遠くで、『死ね』と呟き続ける、男とも女とも子どもとも年寄りとも付かないその声と、警笛と、衝撃音。
















そして俺は、昭彦が見えなくなって、電車の側面が視界を覆った。


佇む俺はその電車の前方へ、向かって歩き出して、赤い歪な肉の塊を見て、吐いた。








その、友人だと呼んでいた、その歪な肉の塊の腹に、鉄パイプが突き刺さり、中の物がボロボロと、溢れ出ていた。


まるで、あの米粒のように、ボロボロと。


ボロボロと。


















『アハハッ…………ブツッ………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………』








ホームのスピーカーから、粘ついた声が、聞こえた。














END