ザ――――――――――
テレビが砂嵐になっている。
放送が終わったら、カラーバーが出るはずなのに、砂嵐が出ているのはおかしいと、今の俺の脳はそういう考えには至らなかった。
早く縫いぐるみを探さなければ。
早く、早く。
『…………』
急に、静かになった砂嵐に、俺は漸く砂嵐が出ていたことを訝しがり、ゆっくりと顔を上げた。
パッと、テレビ画面に何かの映像が映る。
画面の真ん中にある小さな長方形が明るくて、他は暗い。
まるで、光のない暗闇の洞穴から外の世界を見ているような、そんな映像だった。
段々と近づく、光。
大きくなる長方形。
ボソボソと、何かが聞こえるような気がしていた。
耳を済ませて、音を辿る。
『…ね、………ねぇ………』
擦れる様な声は、テレビ画面の光りが段々と大きくなり洞穴から出口へ這い出すように、逆光でテレビ画面がまっ白に染まった時。
聞こえた。

