一向におどけた声で「冗談だよ」と昭彦が出てこないので、俺はまた声を掛けて、ドアへと近づいていった。 いつもどおり明るく。 「おい、何の冗談だよ」 言って、ドアノブを掴んで開けようと、その隙間に、ふと、目を向けた瞬間。 俺は目を開けたまま、ドアノブを押すことも出来ず、刹那、硬直して、 気付いた。 ドアの隙間の暗闇が、 暗闇ではなく、何かの影で、 その暗闇の中、丁度俺の目線と同じ場所にあった、