「晴流!」

小声で大好きな人の名前を呼ぶ。

こんなに幸せなことがあるだろうか。

今日一番呼びたかった名前だ。

「ん?どうしたの。晴恋。」

名前を呼ばれることがこんなにも嬉しい。

「あの男の子とはどうなったの?」

晴流はきっと私が覗いていたのを知っている。

いつも気づかれてしまう。

「ああ、告白されたけど、断ったよ。」

やっぱり告白だったんだ。

告白と聞いてムカッと来たが、断ったと聞いて気分は良くなった。