ビターチョコレート


私がそう言うと、顔を歪ませた鈴菜。

「またあの子?今日で何回名前を出すのよ。」

イライラとした感情を隠さずにぶつける彼女に、私はムカムカしながらも話を続ける。

「だってお姉ちゃんだもん!仕方ないじゃない?」

私は少し笑いながら鈴菜に言う。

「どうせ双子じゃない。妹離れもしてないなんて馬鹿みたい。」

晴流を馬鹿にしたように話す。

そんな彼女にそろそろ堪忍袋の緒が切れそうになる。

しかし、それを堪える。