「…よいしょっ。って、重い!!!」



私、現実資料室にいます。

重すぎだから!!なんで女子に運ばせるかなぁ?!



「…はぁ。持っていかないとな。
みんな待ってるし!」



炎龍のみんなに言えば手伝ってもらえそうだけど、やめとこう。
これは遅刻した罰だからね!!




それからしばらく歩いて、最大の難所に着いた。

そう、階段。



「……うぅ、頑張るしかないか。
よい、しょっ!!」


1歩ずつ、ゆっくり進んでいた時




──ふわり


微かな香水の匂いがした。
それと同時に階段を降りてくる足音がする。


誰だろう?

そう思って顔を上げた…のがいけなかったのだろう。



──グラッ!!


「…へ?」



椅子が傾いて………るぅぅぅ?!

あ、やばいやばい椅子が落ちる!!

ど、どうしよう。
手で止めたいけど、両手で机持ってるし
離したら机も落としそう!!!



「わっわっわっ!!!
ちょ、待って?!」


いや、待ってって椅子に言ってどうする?!


その時、



──グイッ