コツコツ。


沈黙が続いたまま金髪男子と保健室へ向かった。

(てか。井上さんに気安く触るな。さっきはかっこよかったけどさ。井上さん。井上さん。)

光太の心の中は"俺の大好きな井上さんに触るなというヤキモチ"でいっぱいだった



「てかお前名前は?あ、俺は濱田 紫音。」

沈黙を破ったのは紫音という金髪男子だった。

「俺は堺。堺 光太。」

少し拗ねながら光太は呟いた。

「光太か。よろしくな」

紫音は光太にニッと笑った。光太も釣られてニコッと笑った。

(案外悪いやつじゃないかもな。)
そう思った光太。

「おう!こっちこそよろしくな紫音!」

優しい金髪男子、濱田 紫音。
これから仲良くなれるといいな。