死神さんたちとわたし。


「さて、ご飯にしましょうか。あたし久しぶりに作ろうかな。慶にずっと任せっきりだったから」


「何で今日はこんなに早いの?まだ夕方の6時だよ?」


「今日はママさんの体調悪くてお店お休みみたいでね。メールか電話で知らせてくれたらいいのにね〜」


頰をぷくっと膨らましながらわたしの着けていたエプロンを脱がせて自ら身につけた。

元は男だけど、そこまでガタイがいいわけでも背が高いわけでもないから、声を出さなければそこそこ女性に見えるんだ。

エプロンもお父さんの趣味でピンクのレースだけど、着こなせているところがすごい。





「……慶はお父さん似なのか?」


久々に口を開いたかと思えばまだ心ここに在らずという感じだ。

家族水入らずの時間は貴重なんだ。あまり入ってこないでほしい。




お父さんがキッチンで調理をしてくれてる間、リビングでテレビを見ながらワハハと笑う

フリをする。



「ねぇ、あまりお父さんと2人で夕食食べられることないからさ…ちょっとどっか行っててくれない?なんなら自分家帰っていいし。てか帰って欲しいし」


「外寒いじゃんやだよ!どこ行けばいいんだよ。冥界は魂回収してなきゃ入れさせてもらえないの。押入れにでも隠れてるからいーでしょ」


というわけで押入れに死神が押し込まれた。