「ただいまー…」
「おかえり慶」
「あ、まだいた」
寝たら頭痛も引いたのでその後の授業もちゃんと受けて帰ってきた。
家の明かりがついていなかったので、死神さんが自分の世界に帰ったかと少し期待したが期待しただけ損した。
買い物バッグをおろして夕食の準備に取り掛かろうとエプロンを身につけた時、ちょろちょろと近寄ってきた死神さんは何か言いたげにチラチラ見てきた。
「…何?」
「あのー…保健室にいた白衣の人間、気をつけた方がいいよ」
「は?保健室の先生のこと?何で?」
言いにくそうにもじもじ体をくねらせるから、キモいと思った本心は言わずにじっと見つめてみた。
「そ、…そんな可愛い顔で……白衣の人間、寝てる慶の顔を見てたから」
「は?何、病人の様子を先生が見るのは普通だよ。てかあんた、あれからまだ帰ってなかったのか!」
「ごめんなさ…いや、様子見る感じじゃなくて、なんていうか…うーん」
死神さんの勘違いだろう。こいつバカだし。
