次の日の学校も御影真夜に追いかけ回されて終わった。
2日間の寝不足の頭はガンガン金づちで撃たれたように痛くて。
その上走らされて。
体力的にも精神的にも限界が近かった。


ご飯、いつから食べてないっけ。
施設から支給されたお小遣いはすべて食費に当てている。
かといってそんな大金を貰えるわけじゃなくて。
一日1食が限度だった。


なのにあの日、あいつに助けられた時にお金を落としていたのか。
今の私の所持金はゼロだった。


その上明日には施設を出なくちゃいけない。
無一文で何ができるのだろうか。


あいつのことを考えるだけでも頭が痛いのに。
これからの生活の事を考えると吐き気が止まらなかった。


トイレに行って吐いても。
胃液しか出てこなくて。
穴があくんじゃないかっていくらい胃が痛かった。


今日の夜、どうしよう。
いつもの繁華街にはあいつがいるし。
……東の繁華街がダメなら、西の繁華街に行けばいいのか。


そう思い立って私は。
また終礼が終わると同時に学校を走り去った。


西の繁華街に入ったことがない。
というか、西の地区に足を踏み入れたことがない。
電車に乗るお金がないから、歩きで西の地区へ向かう。


もっと離れていると思っていたけど。
案外近いもので。
1時間もかからずに西の地区へ着く事が出来た。


そこから繁華街への入り口にも迷うことなく辿り着いて。
躊躇することなく足を踏み入れた。