世界が色づくその瞬間

私は、なんとかいとこの家に辿りつけることができた。

「まぁ、入れよ。」

「お…お邪魔します。」

私は、家の中に入った。

この人が、お母さんの言ってたいとこ…?

てっきり、親が迎えに来るのかと思った。

私は、辺りを見渡した。

少し趣のあった家で、畳のにおい、なんだか懐かしい感じがした。

「そこら辺に座ってて。」

「あ…あの。ご家族に挨拶を……!」

「……。姫香、お前なんも聞いてないのか?俺の両親は亡くなってるよ。」

私は、仏壇の前に連れてかれた。

そして、座布団の上に座り線香に火をつけ手を合わせた。

私、本当にバカだな……。

自分の察し無さに恥ずかしくなり、自分の頬を思いっきり叩いた。

「よし。頑張らなきゃ。」

と、その前に彼にも挨拶しなきゃ。

「あの、これからよろしくお願いします。名前聞いてもいいですか?」

「……仁人(ひろと)だよ。」

「よろしくお願いします!仁人さん!」

すると、仁人さんは突然怖い顔をした。

「え…!?私何か言いましたか…!?」

「別に!!これから、部屋を案内するよ!!」

そのまま、仁人さんはずっと不機嫌だった。