「いい雰囲気でしたね。姫香ちゃん!」

「わぁぁ!び…びっくりした、彩ちゃんか……!!」

私は、瞬間移動でまた仁人が現れたのかと思いびっくりした。

「ねぇねぇ、そんなことより!!雷鬼くんとはどういう関係なの!?超親しそうだったけど!?」

いきなり質問攻めされて私は思わず戸惑ってしまった。

「分かったから!とりあえず、お昼食べよ?ちゃんと、話すから!」

そう言い、私は彩ちゃんとお昼と食べゆっくりと話した。

「えーーーーーー!!!いとこーーーーー!?」

「う…うん。そんなにびっくりすること?」

「びっくりすることだよ!!そっかー…そういうことだったのか……。」

「ん?何が?」

私は、おかずを頬張りながら聞き返した。

「だって、あんなに近くにイケメンがいたら恋に落ちるわけないしー!!」

「……。」

私は、無言になりつい箸で掴んでいたおかずを落としてしまった。

「さては、図星だな?」

「ち…違う違う!!いとこって言っても小さい頃の記憶なんてないし、会ったのだってつい最近だ

し!」

私は、首を横に振り全力で否定した。

「でも、ちょっとくらいは覚えてるでしょ?雷鬼くんと言えば、ギターがすごくうまいんだよね

ー!」

「ギター?」

私は、初耳だった。

そういえば、仁人の部屋の箸に何かしら楽器が置いてあったけどそれかな…?

「雷鬼君が弾いてる所動画で撮ってるよ!中学の文化祭だけど!だって、中学一緒だったからね!」

「へぇ!そうなんだ!!」

そう言い、彩ちゃんは動画を流した。

それは、とてもかっこよかったけどでも、どこか寂しい音で弾いていて…。

まるで、誰かを待てるみたいに…。

「雷鬼くん、あんなに上手いのにね。もう弾いてないんだよ、ギター。」

「え……!?なんで!?」

「なんか、家庭の事情があったらしくてね……。」

ズキンッ

……?

胸が痛い…?

「どうしたの?姫香ちゃん?」

「なんでもないよ!」

どうして私は昔の…仁人との記憶を覚えていないの?

電撃が走るようなこの胸の痛みは何?

私と仁人の間に一体何が起こったの……!?