程なくして集められた人物は以下の通り。


○長内明人(おさないあきひと)

 身長168センチ 男

 副料理長 35歳

○越野裕美(こしのひろみ)

 身長154センチ 女

 パスタ、前菜担当 25歳

○日比谷聡子(ひびやさとこ)

 身長162センチ 女

 ウェイトレス 19歳

○伊地山五郎(いちやまごろう)

 身長158センチ 男

 皿洗い、雑用 17歳


 こちらの4人。

 この中での年長者でもある長内さんは男性としては若干小柄ながらもがっしりとした体型で、

「あの、私たちを呼び出されたのは……いったいどのような用件なのでしょう?」

 風貌に似合わず短目の髪を何故か申し訳なさそうに掻いています。

 越野さんは肩上で切りそろえたさらりとした黒髪が特徴的な芯の通ったテキパキとした方のようで、厨房に通されると、

「先ほど大体の内容はお聞きしましたが……事故、ではないのですか?」

 さして広くもない厨房にぎゅうぎゅうに人が詰まっているせいでむあん、としていた室内の空調用エアコンをオンにして整えていました。

 日比谷さんは、

「な、なんで一夫さんが!? う、うそでしょう? どういうことなんですか!」

 厨房に通されるなり五十夜警部補に詰め寄られまして、涙をぽろぽろと零し激しく狼狽されています。

 詰め寄るのはわかりますがあまり警部補に近づき過ぎないようにしていただきたいものです。

 ただでさえふわっふわの髪とスレンダーなスタイルが魅力的であまつさえほのかに香るバラの香水が男性を惑わせて……


 こほん。


 え~、最後に伊地山五郎さん。

 ぱっとしない学生さんです。

 このような4人で……

「あの……なんでしょう? やけに適当に扱われている空気を感じるんですが……」

 あぁ、“カン”はよろしいみたいです。