【短編】君の笑顔が見たくて

「好きな人を刺すなんて…俺にはできない……!俺は、今でもお前の事が好きだから……!!」

俺は、キリの方を真っすぐ見た。

「ははっ……。なんなら、すぐに楽にしてやるよ……!」

キリは、俺が叩きつけたナイフを拾い俺に向け刺そうとした。

その時、キリの動きが止まった。

「くっ……!!アサ…ヒ!」

「!?」

それは、一瞬だけいつものキリに戻ったように見えた。

「キリ……!待ってろ!今助けて……!!」

「ごめんね……。もう、こうするしか……ない。」

キリは持っていたナイフを自分の心臓に刺した。

「キリーーーーーー!!!」