「純也先輩と付き合うことになりましたー♪」




沖縄旅行を終えてから一週間。

まだ夏休みは三週間も残っている今日、


楓が嬉しそうに報告してくれた。




「良かったね、おめでとう」

「ヒナは旅行終わってから真先輩とは会ってないの?」

「うん…そうだね」




先輩に聞きたいことはたくさんあるけれど、

何から聞いたらいいのかわからない。





そんなこんなで一週間、連絡を返すことが出来ずにいた。




「連絡してみなよ!今!」

「い、今?」




こんな唐突なことを言い出したのは、栞里。





「はやくはやく!もう、貸して!」



強引に栞里に携帯を奪われ、何やら文字を打っている。



「ちょっと栞里…」

「はい、送信!」

「ま、ま、まって!!!」




既に遅く、携帯画面には既読のついたメッセージが。



ヒナ【お久しぶりです!今日暇ですか?会えませんか?】




そんな栞里のメッセージに対してすぐに真先輩から返信が来た。



真先輩【いいよ。今どこ?】




「うそ…」

「ほら!行ってきな!」



仕方なく、先輩に近い居場所を伝えた。


結局駅前のカフェで落ち合うことになった。