「で、紫音デートはどうだったの?」



「え!紫音、ナツメともうデートしたの?!」


夏休みなのにこうして集まっているのには、大したわけもない。単に補習に参加していたちぃちゃんの勉強会を昼からするためだ。

お昼ご飯、男子は理科室の片付けを手伝わされており、女子三人で食べていた。

一学期に悠君がビーカーを落として割ってしまったのが原因らしい。そして、ナツメ君は実験中にも関わらずしれっとスマートフォンを出していたのを悠君が告げ口。

片付けに巻き込んだ。めでたしめでたし。


って、デートみたいな話を彩葉ちゃんがしてた気がする。私の耳がおかしくなければ…



「紫音がまたお得意の百面相してるわね」



「勝手に特技にしないでよ」



彩葉ちゃんはナポリタンを頬張る。