こんな会話から病気を実感するなんてなんか皮肉だ。



「今日はまだまだこれからだよ!楽しも!」



「えっ!ちょ、紫音!」


私は少し離れた所に置いてあったペットボトルから1つ炭酸飲料を取り出した。

ぶんぶん全力で振って蓋を開ける。

勢いよく飛び出したジュースを空に掲げる。



「紫音!何やって!めっちゃ楽しそう!」



「ちぃちゃんも!」



さらけ出して、やりたいことやってそれでやっといい思い出なら。


ジュースの粒は宙を舞う。花火の光によって照らされた雫達はキラキラと世界に色をつけていく。