「お母さんを安心させてちょうだい?」 狂気じみた目は、俺を捉え包丁を振りかざした。 咄嗟に避けたから、刺さったのは俺じゃなく椅子にだけど。 「…」 ただ無言のまま、俺を見た母さんは左右に揺れゆっくりと俺に近づいてきた。