そして、その人は足を止めて、繋いでいた手を離した。 夜の海が見える綺麗な場所だった。 怖くはなかったはずなのに、気付けばまた涙が頬をつたっていた。 翔「怖い思いさせたよな。ごめんな。」 そう言って、泣いてる私を自分の胸に引き寄せるように抱きしめた。 包まれているような安心感にまた涙を流してしまう。 翔「俺でよかったら、思う存分泣いていいよ。」 凪「ごめんなさい。」 "知らない人にはついて行ってはいけない" そう教わったはずなのに。