剣持部長は私が思っている以上に冷淡で、素っ気なくて、無愛想で、ただ顔だけがいい男だった。そして私は事故とはいえ、あの男に不意打ちでキスされた。そう思うとムカムカしてしょうがない。昼休憩が終わってオフィスに戻り、釈然としない思いを椅子にぶつけるようにどかりと座った。
「な~にカリカリしてんの?」
そんな時、ふと私の頭の上から声をかけてきたのは、外回り営業リーダーの影山忠臣カゲヤマタダオミ君だった。色々と仕事の悩みを共有したり、二年先輩だけれど年が同じということもあって亜美と三人でフランクな付き合いをしている。
彼は癖のある濃茶の髪の毛で、目鼻立ちのくっきりとしたアイドルのような容姿だ。学生の時にバイトでモデルをしていただけにスラリと背も高い。持ち合わせた風貌を活かしてか、化粧品や宝飾品などの比較的女性社員の多い企業の契約をよくとってくる。本人はあまりそういうふうに見られたくないみたいだけど、営業成績ナンバーワンのエースだ。
「ちょっとむしゃくしゃしてるの。あ、そうだ、影山君、今夜剣持部長の歓迎会やるんだけど……」
「え? 歓迎会? 何時から?」
影山君はポケットから手帳を取り出して予定を確認する。
「な~にカリカリしてんの?」
そんな時、ふと私の頭の上から声をかけてきたのは、外回り営業リーダーの影山忠臣カゲヤマタダオミ君だった。色々と仕事の悩みを共有したり、二年先輩だけれど年が同じということもあって亜美と三人でフランクな付き合いをしている。
彼は癖のある濃茶の髪の毛で、目鼻立ちのくっきりとしたアイドルのような容姿だ。学生の時にバイトでモデルをしていただけにスラリと背も高い。持ち合わせた風貌を活かしてか、化粧品や宝飾品などの比較的女性社員の多い企業の契約をよくとってくる。本人はあまりそういうふうに見られたくないみたいだけど、営業成績ナンバーワンのエースだ。
「ちょっとむしゃくしゃしてるの。あ、そうだ、影山君、今夜剣持部長の歓迎会やるんだけど……」
「え? 歓迎会? 何時から?」
影山君はポケットから手帳を取り出して予定を確認する。



