クールな部長は溺甘旦那様!?

「歓迎会、来てくださ――」

「そういうの、興味ないから」

お上品にハンバーグを箸で切って、もぐもぐと口にしながら剣持部長は素っ気なく言った。そんな返事が返ってくると思っていなかった私は思わず固まる。

「俺の予定を無視して歓迎会と言われても困る。外せない仕事があるから十九時までに終わるかわからない」

そう言われて私はハッと気がつく。みんなの予定を聞かずに勝手に予定を立ててしまったけれど、先に主役である剣持部長の都合を聞いておくべきだった。

「すみません、でも、もう予約してしまいましたし……」

「キャンセルすればいいだろう」

剣持部長はニコリともせずに黙々とハンバーグ定食をあっという間にたいらげ、席を立った。

「食べ終わるの早くないですか? まだ十分も経ってないですよ?」

「営業をしていると、ちょっとの時間でも惜しいんだ。そもそも食事の時間が一番無駄だと思っている」

剣持部長は返却口に空になったトレーを置いて、さっさと食堂を後にしようとした。

「あ、ちょっと待って!」