クールな部長は溺甘旦那様!?

このふたりの会話にまったくついていけず、まだ呆然となっている私に、剣持さんがやっと視線を向ける。

「なんだ?」

「な、なんだ? じゃないでしょう!?」

いきなりキスしておいて、平然としている彼の態度に頭に血が上った。

「もしかして今の、彼女にわざわざ見せつけるためですか!?」

「そうだが」

まったく動揺もしていない、悪びれた様子もない。いったいこの男はなにを考えているのか。