「まったく、親父は相変わらずだな……」
ハァ、と深々とため息をついて優弥さんが頭を掻く。
「式の前からどっと疲れた。そういえば、君のご家族にもさっき会って挨拶した。花嫁姿を見るのを楽しみにしていたぞ」
私の家族にも連絡してくれていたなんて。本当に優弥さんはそつがない。
「あの、優弥さん……」
「なんだ?」
誰もいない部屋、今は優弥さんとふたりきりだ。式が始まってしまえば、しばらくは忙しないだろう。だから――。
「私にだけに“愛してる。結婚して欲しい”をもう一度聞かせてくれませんか? だって、式を挙げたらもう優弥さんからのプロポーズの言葉、聞けないかもしれませんし」
たぶん、私はものすごく真っ赤な顔をしている。そんな私に優弥さんは一瞬、目を丸くしていたけれど、すっと腰に腕を回して私を優しく引き寄せた。
「そんなこと、言葉でねだるなんて……馬鹿だな君は。でも、だからこそ……俺は君が愛おしくてたまらない。愛してるよ、幸せにする。だから、俺と結婚しよう」
そう言って、優弥さんは私に柔らかな唇を重ねた。心地よくて、身体の髄までとろけてしまいそうになるくらいの甘い口づけに、私は恍惚となる。
口づけをしながら、そっと瞳を開けてみる。うっすらと開いた瞼の向こうに、燦々と降り注ぐ太陽の光が青い海の水面で煌めいている。いつか見た夢の景色のように。
ハァ、と深々とため息をついて優弥さんが頭を掻く。
「式の前からどっと疲れた。そういえば、君のご家族にもさっき会って挨拶した。花嫁姿を見るのを楽しみにしていたぞ」
私の家族にも連絡してくれていたなんて。本当に優弥さんはそつがない。
「あの、優弥さん……」
「なんだ?」
誰もいない部屋、今は優弥さんとふたりきりだ。式が始まってしまえば、しばらくは忙しないだろう。だから――。
「私にだけに“愛してる。結婚して欲しい”をもう一度聞かせてくれませんか? だって、式を挙げたらもう優弥さんからのプロポーズの言葉、聞けないかもしれませんし」
たぶん、私はものすごく真っ赤な顔をしている。そんな私に優弥さんは一瞬、目を丸くしていたけれど、すっと腰に腕を回して私を優しく引き寄せた。
「そんなこと、言葉でねだるなんて……馬鹿だな君は。でも、だからこそ……俺は君が愛おしくてたまらない。愛してるよ、幸せにする。だから、俺と結婚しよう」
そう言って、優弥さんは私に柔らかな唇を重ねた。心地よくて、身体の髄までとろけてしまいそうになるくらいの甘い口づけに、私は恍惚となる。
口づけをしながら、そっと瞳を開けてみる。うっすらと開いた瞼の向こうに、燦々と降り注ぐ太陽の光が青い海の水面で煌めいている。いつか見た夢の景色のように。



