全身が水に包まれてふわふわとした感覚の中、私はずっと長い夢を見ていた。
いつの日だったか、剣持部長が私に着せてくれたシンプルなウェディングドレスを身にまとい、燦々と降り注ぐ太陽の光が目の前に広がる青い海を照らしていた。暖かで緩やかなそよ風が綺麗にまとめ上げた私の髪を撫でる。視線の向こうには、空に浮かんでいる真っ白な雲と同じ色の髭を生やした神父様が祭壇の前に立っていて、すっと背の高い黒髪の男性の後ろ姿が見える。
私の足元からずっと伸びた真っ赤なバージンロード。私に父親はいないから、ゆっくりとひとりで歩き出す。けれど、一歩一歩足を踏み出すたびに腕が、頭が、足が引きちぎられるような痛みを覚える。
痛い。痛いよ……。痛くて一歩も動けない――。
徐々に歩く足の動きが緩慢になっていき、立ち止まりそうになってしまう。
『莉奈!』
そんな時、ふと私の名前を呼ぶ声が聞こえた。
『莉奈!』
あぁ、これは私が一番聞きたかった人の声だ……。彼の元へ行きたい。
『立ち止まるな、ここへ来るんだ』
逆光で顔がわからないけれど、祭壇の前にいる男性がゆっくりと振り向いて私に手を伸ばしている。
全身を襲う激痛でおかしくなりそうだった。けれど、私は彼の元へ行かなければ……。
一歩そしてまた一歩と近づいて、震える指をゆっくりと伸ばして私に差し伸べる手に重ねた――。
いつの日だったか、剣持部長が私に着せてくれたシンプルなウェディングドレスを身にまとい、燦々と降り注ぐ太陽の光が目の前に広がる青い海を照らしていた。暖かで緩やかなそよ風が綺麗にまとめ上げた私の髪を撫でる。視線の向こうには、空に浮かんでいる真っ白な雲と同じ色の髭を生やした神父様が祭壇の前に立っていて、すっと背の高い黒髪の男性の後ろ姿が見える。
私の足元からずっと伸びた真っ赤なバージンロード。私に父親はいないから、ゆっくりとひとりで歩き出す。けれど、一歩一歩足を踏み出すたびに腕が、頭が、足が引きちぎられるような痛みを覚える。
痛い。痛いよ……。痛くて一歩も動けない――。
徐々に歩く足の動きが緩慢になっていき、立ち止まりそうになってしまう。
『莉奈!』
そんな時、ふと私の名前を呼ぶ声が聞こえた。
『莉奈!』
あぁ、これは私が一番聞きたかった人の声だ……。彼の元へ行きたい。
『立ち止まるな、ここへ来るんだ』
逆光で顔がわからないけれど、祭壇の前にいる男性がゆっくりと振り向いて私に手を伸ばしている。
全身を襲う激痛でおかしくなりそうだった。けれど、私は彼の元へ行かなければ……。
一歩そしてまた一歩と近づいて、震える指をゆっくりと伸ばして私に差し伸べる手に重ねた――。



